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	<title>がんばらない経営 - （株）流通ビジネス研究所</title>
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	<description>　　家電流通のプロフェッショナル</description>
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	<title>がんばらない経営 - （株）流通ビジネス研究所</title>
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		<title>ビッグモーター問題に関する記事</title>
		<link>https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2421</link>
					<comments>https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2421#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[研究所長　川添 聡志]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 05 Sep 2023 05:50:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ニュース]]></category>
		<category><![CDATA[がんばらない経営]]></category>
		<category><![CDATA[ビッグモーター]]></category>
		<category><![CDATA[磯﨑自動車工業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>中古車販売大手ビッグモーターの不正について、プレジデント オンラインの記事で、『成長の原動力は会社を儲からないようにする』（プレジデント社）を出した磯﨑自動車工業（本社：茨城県ひたちなか市）の磯﨑孝会長と磯﨑拓紀社長が語 &#8230;<br /><a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2421" class="more-link pen_button pen_element_default pen_icon_arrow_double">続きを読む <span class="screen-reader-text">ビッグモーター問題に関する記事</span></a></p>
<p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2421">ビッグモーター問題に関する記事</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="wp-block-paragraph">中古車販売大手ビッグモーターの不正について、プレジデント オンラインの記事で、『成長の原動力は会社を儲からないようにする』（プレジデント社）を出した磯﨑自動車工業（本社：茨城県ひたちなか市）の磯﨑孝会長と磯﨑拓紀社長が語っています。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><a href="https://president.jp/articles/-/72912?fbclid=IwAR1sGZPGtiPA-Z3teoyGwjZ3MbWJcMecq2Bl2b2Klw9eyo0zw2fzS7osDYA" target="_blank" rel="noopener" title="">なぜビッグモーターは｢車検の基本料金｣が他社より安いのか…中古車業界でささやかれていた｢本当の評判｣</a>（プレジデント オンライン）</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph">もしかしたら前社長や前副社長は、不正まで犯すつもりはなかったのかもしれません。しかし、数字をとことん追求していった結果として、現場が不正行為に手を出すしかなくなるということは十分に考えられます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">（中略）</p>



<p class="wp-block-paragraph">当社の場合、以前からあえて厳しい基準を設けて車を仕入れてきました。当然、利幅は薄くなります。それでも「いい車を売っていれば、お客さまはついてきてくれる」という判断でやってきたんです。現在のビッグモーターとはまさに真逆の経営方針といえると思います。</p>
<cite><a href="https://president.jp/articles/-/72912?fbclid=IwAR1sGZPGtiPA-Z3teoyGwjZ3MbWJcMecq2Bl2b2Klw9eyo0zw2fzS7osDYA912/" target="_blank" rel="noopener" title="">なぜビッグモーターは｢車検の基本料金｣が他社より安いのか…中古車業界でささやかれていた｢本当の評判｣</a>（プレジデント オンライン）より</cite></blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">磯﨑孝会長が8月に出した書籍『成長の原動力は会社を儲からないようにする』（プレジデント社）の第３章「軽自動車の時代が来る！」の構成を見ると、以下のようになっています。「いつかはクラウン」の時代にあえて軽自動車販売にシフト／「会社を儲からなくする」新方針に社員は大反対／わずか1年で3億円の売上増を達成！／業績拡大を支えた経営理念「顧客の創造」。「会社を儲からなくする」新方針は、書籍のタイトルにもなっています。目先の利益追求ではない方針により大きな成長を実現した磯﨑自動車工業は、中古車販売の不正問題による影響についても、「地域密着で地道に商売をしてきましたので、実際のところそれほどの影響はありません」と語っています。</p>



<p class="wp-block-paragraph">プレジデント オンラインの記事は、無料登録で本記事の全文が読めるので、興味を持った方はぜひリンク先の記事をご覧ください。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さて、この記事を紹介したのは、同記事の最後に磯﨑拓紀社長が以下のように話しているからです。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph">【磯﨑（拓）】時代が変わったということですね。<strong><span style="text-decoration: underline;">ケーズホールディングスの加藤修一名誉会長が唱える「がんばらない経営」がこれからのスタンダードでしょう</span></strong>。無理な営業ノルマを課さない、長時間の残業をさせない。それでも成果を出すことはできるのですから。中古車販売業界でもこの方針は十分に通用するはずです。</p>
<cite>なぜビッグモーターは｢車検の基本料金｣が他社より安いのか…中古車業界でささやかれていた｢本当の評判｣（プレジデント オンライン）より　※下線太字は筆者による</cite></blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">目先の利益追求で毎年増益を重ねて行くことだけが正しい経営ではありません。社員に無理をさせず、お客様に嘘をついたり、お客様を騙したりするような商売にしないことで、社員も正しい行動が出来るようになり、お客様に強く支持される会社になることで、市況に左右されないようになるのです。このような代表事例として、加藤修一氏の「がんばらない経営」が取り上げられているのは注目されます。「無理をしない、させない」「嘘をつかない、正しい」経営は、家電量販業界に限らず、さまざまな業種・業態に通用するのです。</p><p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2421">ビッグモーター問題に関する記事</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>平凡のなかに本物の味がある</title>
		<link>https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2119</link>
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		<dc:creator><![CDATA[研究所長　川添 聡志]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 17 Oct 2022 04:21:18 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[経営戦略]]></category>
		<category><![CDATA[がんばらない経営]]></category>
		<category><![CDATA[優れた経営とは]]></category>
		<category><![CDATA[経営理念]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>以前、加藤馨経営研究所のFacebookでも紹介されていた、加藤修一氏が好きな言葉が『平凡のなかに本物の味がある』です。 この言葉は『菜根譚(さいこんたん)』という書物の前集７項にある「真味只是淡」という句に由来していま &#8230;<br /><a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2119" class="more-link pen_button pen_element_default pen_icon_arrow_double">続きを読む <span class="screen-reader-text">平凡のなかに本物の味がある</span></a></p>
<p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2119">平凡のなかに本物の味がある</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="wp-block-paragraph">以前、加藤馨経営研究所のFacebookでも紹介されていた、加藤修一氏が好きな言葉が『平凡のなかに本物の味がある』です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">この言葉は『菜根譚(さいこんたん)』という書物の前集７項にある「真味只是淡」という句に由来しています。『菜根譚』は明代末期の中国（16世紀）で、洪自誠によって書かれた随筆集です。菜根譚という言葉は、宋の汪信民の言葉「人咬能得菜根、則百事可做（人能く菜根を咬みえば、則ち百事なすべし）」に由来するもので「菜根は堅くて筋が多いので、これをよく咬みうるのは、ものの真の味わいを味わいうる人物である」ということを意味しているそうです。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow"><p>醲肥辛甘非真味　　　　　　醲肥辛甘（じょうひしんかん）は真味にあらず<br>真味只是淡　　　　　　　　真味は只だこれ淡なり<br>神奇卓異非至人　　　　　　神奇卓異（しんきたくい）は至人にあらず<br>至人只是常　　　　　　　　至人はただ是れ常なり<br></p><p>【意味】濃い酒や脂ののった肉、辛いもの、甘いものは、本物の美味しさではない。本物の味というものは淡白なものだ。同様に、人並みはずれた特異な才能がある人が、道を究めた人というわけではない。道を究めた人というのは、ただ平凡に見える人だ。</p></blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">加藤氏は、『がんばらない経営』でケーズデンキを育て上げた名経営者ですから、会って話を聞きたいという人が多くいますし、時にはアドバイスを求められることもあります。高名なコンサルタントなら「○○を△△するとよい」と答えるところですが、加藤氏は、細かい営業施策や経営戦略について語ることはほとんどありません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">社員に向けた朝礼での話も同様です。「世の中のトレンドは○○だから、当社も〇〇を強化して、高い目標値をクリアしよう」といった話をすることはなく、生きる上で大切なこと、あるいはお客様と接する上で大切なことを説くだけです。その象徴ともいえるのが「キビキビと、お客様に伝わる本当の親切を実行しよう」というケーズデンキのスローガンです。これ以上の言葉はないからと、このスローガンは長く変更されていません。加藤氏の経営理念を最もよく表している言葉だからこそ、変える必要がないのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">加藤氏は物事に対する姿勢や考えかたについては話しますが、こうしなさいという指示はほとんどしません。そのため、加藤氏の話を聞きに来た人のなかには拍子抜けする人もいますし、当たり前のことを普通に話すだけの「凡人」と思う人もいます。加藤氏を近くで見ていた人でも、細かい営業的な指示をしないので、「加藤さんはほとんど仕事をしていない。会社が成長したのは周囲の努力の結果」と誤解する人もいます。もし、面と向かって加藤氏にそう言ったとしても、加藤氏は「そうだよ。俺ができない仕事を周りがしてくれたから」と笑って返すでしょう。しかし、このような加藤氏の姿勢こそ、菜根譚の「至人只是常（至人はただ是れ常なり）」と言えます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">経営のプロは本当に優れているのか</h2>



<p class="wp-block-paragraph">世の中には経営のプロといわれる人もいます。傾いた会社を立て直した、利益を大幅に向上させた、あるいは周囲が思いつかないようなアイデアで大成功したなど。経済紙などでは、そのような経営のプロがもてはやされますし、ベンチャー企業のトップにもそのようなプロ経営者を手本にする人が少なくありません。しかし、短期で目ざましい成果を挙げることが、本当にすぐれた経営といえるでしょうか。</p>



<p class="wp-block-paragraph">会社に勤める従業員にとって良い会社とはどのような会社でしょうか。日本においては、安定的な雇用を実現する会社が良い会社でしょう。業績が悪いと社員を解雇し、業績が良いと大盤振る舞いするような会社は、分かりやすいかもしれませんが従業員にとっては人生設計がしにくいものです。もちろん、能力の高い人ならば、能力至上主義や成果報酬制のほうが収入も格段に増え、やりがいを感じるかもしれません。また、能力の高い人ばかり集めれば会社は大きくなるかもしれませんが、常に優れた人ばかり従業員として集め続けるのは容易ではないでしょう。世の中にとんでもなく優れた人など多くいるわけでもありませんし、そもそも一口に能力といっても様々です。どんなに頭が良い人でも、組織の中では能力を発揮するどころか組織に亀裂を生じさせてしまうことだってあります。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ごく平凡な人でも無理をせずに働きながら、収入面でも大きな困りごともなく安心して生活でき、会社も個々の従業員の能力に過度に頼ることなく安定的に成長できるのが、本当に「強い会社」なのではないでしょうか。さらには、経営者一個人のスキルに頼ることなく、経営者が細かい指示を出さずとも会社が迷走することなく安定的に成長できることが「仕組みとしての強さ」です。「個人の能力」ではなく、「仕組み」で成長する会社をつくりあげることが経営者として一番優れた仕事でしょう。加藤修一氏が創業者の加藤馨氏の精神を引き継ぎ、多店舗展開、さらにはM&amp;Aなどで会社を飛躍的に成長させたのは、このような「仕組み」づくりを徹底してきたからこそであり、その仕組みこそが「がんばらない経営」なのです。仕組みがあるからこそ、能力が特段秀でた人でなくても戦力となりますし、会社が雇用する際にも人材難を嘆かずに済むのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">加藤修一氏に会って話した、他社の経営幹部やベンチャー企業トップが加藤修一氏を「普通の人」と感じるとすれば、「テクニック」を求めていたのに「仕組みづくりのための心構え」を聞かされるのですから、当然のすれ違いと言えます。菜根譚の「神奇卓異非至人　至人只是常」は、「人並みはずれた特異な才能がある人が、優れた経営者というわけではない。優れた経営者というのは、ただ平凡に見える人だ」と言い換えることができます。この言葉を言っていれば、加藤氏の印象もまた違ったものになっていたかもしれません。また、平凡な従業員でも力を発揮し貢献できる会社ということも、「至人只是常」という言葉の意味に含めてもいいかもしれません。</p>



<h2 class="wp-block-heading">命令する必要がない</h2>



<p class="wp-block-paragraph">会社経営において奇手奇策はあくまで一時的なカンフル剤に過ぎず、必ずしも会社を強くするわけではありません。急ごしらえの体力強化よりも、日々地道に時間をかけてトレーニングを重ねてきた方が強い体を作れるものです。その地道なトレーニングのノウハウを学びたいなら、加藤修一氏に勝る先生はいないと筆者は思います。加藤修一氏の話を聴きたいという方は、ぜひこのことを覚えておいてほしいと思います。</p>



<p class="wp-block-paragraph">最後に、加藤氏の経営に通じる言葉として、2022年9月にNHK交響楽団の首席指揮者に就任したファビオ・ルイージ氏の言葉を紹介します。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow"><p>どんなビジネスにおいても、<strong><span style="text-decoration: underline;">優秀で強いリーダーとは、命令をする必要がない人だと思います</span>。優れたリーダーなら、自分が率いるチームが同じ方向に進めるよう、上手に説得できる</strong>はずです。音楽やオーケストラの世界もそれは同じです。私がいいアイデアや計画の持ち主で、向かう先がわかっている人だと納得すれば、団員もついてきてくれます。また、私がリーダーとして優れた資質を持っていることもわかってもらわなければなりません。確かに難しい問題なのですが、<strong><span style="text-decoration: underline;">私は命令を下すことはしません。演奏家には、なぜこの方向に向かうべきなのか、理由を説明します。</span>たいていの場合は、それでわかってくれます。わかってくれない場合は、さらに丁寧な説明を心がけます。それで最終的には、全員が同じ方向に進むようになります。</strong>これはどんなビジネスの世界でも同じだと思います。</p><cite><a href="https://www.nhk.jp/p/nw9/ts/V94JP16WGN/blog/bl/pKzjVzogRK/bp/p1y8agb2xe/" target="_blank" rel="noopener" title="">NHK ニュースウォッチ９「Ｎ響　新首席指揮者ファビオ・ルイージ氏が目指す音楽」１１１</a></cite></blockquote>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img data-recalc-dims="1" fetchpriority="high" decoding="async" src="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/230515361_299660965286653_6268976360099268862_n.jpg?resize=504%2C377&#038;ssl=1" alt="加藤修一氏による著書へのサインと「平凡のなかに本物の味がある」という一文" class="wp-image-2128" width="504" height="377" srcset="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/230515361_299660965286653_6268976360099268862_n.jpg?w=960&amp;ssl=1 960w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/230515361_299660965286653_6268976360099268862_n.jpg?resize=300%2C225&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2022/10/230515361_299660965286653_6268976360099268862_n.jpg?resize=768%2C576&amp;ssl=1 768w" sizes="(max-width: 504px) 100vw, 504px" /><figcaption>加藤修一氏が著書にサインとともに記した言葉「平凡のなかに本物の味がある」</figcaption></figure>
</div><p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/2119">平凡のなかに本物の味がある</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>数値改善に潜む罠</title>
		<link>https://ryutsu-biz.co.jp/archives/1879</link>
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		<dc:creator><![CDATA[研究所長　川添 聡志]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 26 May 2022 02:48:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[経営戦略]]></category>
		<category><![CDATA[がんばらない経営]]></category>
		<category><![CDATA[コスト改善]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>カトーデンキを、業界を代表するケーズHDにまで発展させた加藤修一氏（入社時は加藤電機商会）。その経営哲学は「がんばらない経営」として知られています。立石泰則氏著『「がんばらない」経営 不況下でも増収増益を続けるケーズデン &#8230;<br /><a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/1879" class="more-link pen_button pen_element_default pen_icon_arrow_double">続きを読む <span class="screen-reader-text">数値改善に潜む罠</span></a></p>
<p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/1879">数値改善に潜む罠</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="wp-block-paragraph">カトーデンキを、業界を代表するケーズHDにまで発展させた加藤修一氏（入社時は加藤電機商会）。その経営哲学は「がんばらない経営」として知られています。<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%8D%E7%B5%8C%E5%96%B6-%E4%B8%8D%E6%B3%81%E4%B8%8B%E3%81%A7%E3%82%82%E5%A2%97%E5%8F%8E%E5%A2%97%E7%9B%8A%E3%82%92%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%AF%86-%E7%AB%8B%E7%9F%B3%E6%B3%B0%E5%89%87/dp/4794217463">立石泰則氏著『「がんばらない」経営 不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密</a>』（草思社）の中で、加藤修一氏はその真意を以下のように語っています。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph">「うち（ケーズデンキ）では、社員にあまり負荷を与えないんです。私の発言でよく出ていると思いますが、（社員は）『頑張らない』ようにと。その意味は、『やるべきことは、ちゃんとやりましょう。出来もしないことをやらないようにしましょう』ということです。『頑張る』という言葉には、私は『出来ないことをなんとかしろ』という意味合いが込められているような気がしてならないんです。そういうものは不確定だから、経営的には不安要素でしかない。だから、『頑張れ』なんて言っちゃいけない。『何をどうしましょう』という言い方でいきましょうとみんなには伝えています」</p>
<cite>立石泰則・著『<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%8D%E7%B5%8C%E5%96%B6-%E4%B8%8D%E6%B3%81%E4%B8%8B%E3%81%A7%E3%82%82%E5%A2%97%E5%8F%8E%E5%A2%97%E7%9B%8A%E3%82%92%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%AF%86-%E7%AB%8B%E7%9F%B3%E6%B3%B0%E5%89%87/dp/4794217463" target="_blank" rel="noreferrer noopener">「がんばらない」経営 不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密</a>』（草思社）</cite></blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">「がんばらない」＝無理をしない、無理をさせない――これは社員に対してのみ向けられた言葉ではありません。お客様や取引先、あらゆるステークホルダー（利害関係者）が含まれます。2009年に、当時ケーズHD社長だった加藤修一氏は、投資家のM&amp;Aへの関心が高まる中、「バイイングパワー」について記者に聞かれ、以下のように語っています。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow">
<p class="wp-block-paragraph">バイイングパワーというのはメーカーに圧力をかけようという意識なんです。僕は、お客さんもメーカーも従業員もみんなよくなった方がいいと言っているんですよね。そこからいくと、バイイングパワーだけで安くしろではなくて、うちの方としてメーカーの能率が上がるようにしていきましょう、と。そのコストが下がった分は山分けしましょうという言い方はよくしています。下った分だけ全部よこせと言うのであれば、メーカーは下がらなくてもいいとなります。能率が上がったら全部取られちゃうんだったら、能率は上らなくてもいいと言う。能率が上がったら分けっこしましょう、だったら喜ぶけどね。</p>
<cite>日経ビジネスオンライン2009年5月14日「不況下の増益企業スペシャル 第3回　ケーズホールディングス」より</cite></blockquote>



<p class="wp-block-paragraph">このコメントは「メーカー」を「従業員」と言い換えても、ほぼそのまま通用します。ちなみに「能率」という言葉は、以前「<a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/446" target="_blank" rel="noreferrer noopener">効率と能率は違う</a>」で紹介しています。かつて加藤馨氏は、従業員が退職して独立するものの失敗してしまう状況を憂いて、会社を勤めあげればひと財産を形成できるよう、社員を株主にしました。そして、会社の利益の3割を配当として増資に回すようにしました（社員の持ち株が増えていく）。社員や取引先と利益を分け合う――創業者・加藤馨氏と息子の加藤修一氏に共通する経営姿勢が分かります。</p>



<h2 class="wp-block-heading">利益を分け合う大切さ</h2>



<p class="wp-block-paragraph">「企業の目的は株主価値の最大化」といった論調は最近でこそ否定されることが多くなりました。「社会貢献」「社会価値の創出」こそが企業の目的であるという考え方が広まっていますが、実際の経営では「利益」を最優先の目的とする行動が目立つものです。上場企業であれば、利益は会社の取り組みが評価される一番の指標であり、株価に直結するからです。社会貢献はあくまで理想で、大きな利益が出てこそ社会貢献をする余裕ができる。現実の行動としては利益を最大化するために粗利益率を上げる、販管費を下げる――利益を拡大させる施策こそが「正しい」となりがちです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">粗利益率を上昇させるには、仕入れ値を抑えるべく強い商談を行う、販管費を抑えるために人件費や地代家賃、販促費を抑えるといった方法があります。いずれも経営上、間違いではありませんが、行き過ぎた利益の追求は、加藤修一氏が語るところの「全部よこせ」になりかねず、ステークホルダーとの関係を悪くしかねません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">実際、家電量販業界では、年商日本一になった多くの企業が倒産したり、他社に買収されたりして退場していきました。売上高や利益の最大化を目指して激しく競争し、一時勝者となっても、結局は会社として存続できなかったのです。経営は、「終わりのない駅伝競走」です。短期的に大きな利益を上げることよりも、継続的に利益をあげ、会社を長く存続させることが何より重要です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">たとえば「地代家賃」を例に挙げてみましょう。賃料削減コンサルティングを行う会社を使えば、賃料が周辺環境に比べて適正か調べた上で賃料交渉をしてくれます。下がった賃料の差額から一定の割合が成功報酬となるので、依頼した会社は損がなく、むしろ得しかないように思えます。しかし、契約時の賃料が相場より現在は高くなっているからと言って、中途で契約を見直すことは本当に「正しい」のか考える必要があります。店舗が一つだけの会社ならいいかもしれません。しかし、多店舗展開する企業は話が別です。「あの会社は賃料に厳しい」「あとから条件を変えろと要求してくる」――そのような噂が広まれば、新規出店用地の確保に影響が出ます。契約が満了して、周辺に新店舗をスクラップ＆ビルドで作ろうとしても用地を確保できないかもしれません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">加藤修一氏は、地代家賃や建築費は「少し高いと相手に思ってもらえるくらいがちょうどいい」と常々話していました。どこまでもコストダウンを追求するより、多少「無駄」があるくらいのほうが良い関係を築けるというわけです。「あの会社に貸すなら安心だ」と思ってもらえれば、どこかに良い土地があったときに紹介してくれるケースも出てきます。建築費も、建築資材が不足している状況でも、多少高く買っていれば回してもらえますが、普段からギリギリまで値下げを要求していれば資材を回してもらえなくなります。</p>



<p class="wp-block-paragraph">利益を増やす、コストを削減するというのは決して「絶対正義」ではありません。その取り組みが長期的に見て、会社にとって本当に必要なのか、将来的に悪い影響が出ないか、さまざまな面から検討し、正しく判断することが経営者には求められます。そもそも、ギリギリまでコストダウンを図る取り組み自体、倒産しそうな追い込まれた会社がとる最期の手段です。瀕死の患者が服用するような強い薬を、健康体の人が飲めば逆に健康を害するのも当然でしょう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">贅肉のない筋肉質な経営は一見強そうです。しかし、人間も極度に体脂肪率を落とすと生命活動の維持に支障が生じます。実際、アスリートが大会直前にギリギリまで体脂肪率を落とすと、風邪をひきやすくなるなど「弱い」面が出てきます。経営も同様で、多少の余裕があったほうが外部環境の変化に耐えられます。また、アスリートも一人で練習するのではなく、トレーナーやコンディショニングコーチ、スポンサーなどの力を借りて大会に臨んでいます。周囲に信頼され、力を貸してもらえるためにも、周囲と「分け合う」「感謝する」姿勢が大切なのです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">指標の適正水準とは？</h2>



<p class="wp-block-paragraph">様々な経営指標がありますが、いずれも「良ければ良いほどいい」のではなく、「自社にとって最適な水準」を把握することが大切です。ケーズデンキが、徹底したローコスト経営で厳しい競争環境を勝ち抜いてきたことは事実です。しかし、加藤馨氏も、加藤修一氏も、指標の改善を図るだけではなく、自社にとっての適正水準を常に念頭に置いていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「商品回転率」を例に考えてみましょう。流通業では、商品回転率は高ければ高いほど良いと考えられています。家電量販店の場合、だいたい６～８回転／年。家電は、購入サイクルの長い高額商品が多く、主力製品をメーカーが毎年モデルチェンジしている、さらには消耗品など比較的購入頻度の高い商品がミックスされることを考えると、年6回程度、棚卸資産回転期間にすると60日程度が業界標準と言えます（都市部大型量販店は回転率が高くなる）。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方で、売場の品揃えには各社の特徴が反映されます。ケーズデンキの場合、販売数量が少なくても、代替品がないような商品はしっかり品揃えするという方針がありました。たとえば加湿器・空気清浄機のフィルター、特殊な電池や管球などは、「ものがないのでこの商品を代わりに使ってください」と提案することができません。そこで年間販売数量がたとえ、０～１個でも、置いていないとお客様が困るので品揃えするようにしています。このような消耗品の品揃えは、ケーズデンキの電気専門店としての「強み」であり、競合との差別化、顧客満足度の向上につながる重要な要素です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">だからこそ、加藤修一氏は商品回転率が競合並みの水準に改善すると、「商品回転率はあまり上がり過ぎてはいけない。品揃えや在庫の確保を考えると、もう少し数字は低いほうがいい」と注意を促したのです。「在庫は適度に持っていないと、品切れを起こして、来店して買えなかったお客様をがっかりさせることになる。それに、売れる商品ばかりにして売れ行きの悪い商品を外してしまうと、お客様の購入時の選択の幅を狭めてしまう」。消耗品についても、「単価も低く、1商品当たりの在庫数は１～２点で在庫金額もたかが知れている。ずっと売れ残ったとしても、他で手に入らなくなればむしろ、当社がお客様にとって唯一の購入先になる。最終的に処分することになったとしても、当社の品揃えをお客様に知っていただく“壁紙商品”として十分な宣伝効果がある」と説明しました。つまり、加藤修一氏は、業界水準や競合の指標と比べるよりも、自社にとっての適正水準を何より重視していたのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">目先の数字に惑わされず、自社のあるべき姿、やるべきことを明確にイメージし、長期的な視点で判断する、これは経営者にしかできない仕事です。「がんばらない経営」には、このような経営の視点が不可欠なのです。「会社は急に大きくすると寿命が来てしまう。寿命が来ないように、会社はゆっくり大きくさせるものだ」――大学を卒業して加藤電機商会に入社した加藤修一氏に、父・加藤馨氏はこのように話したそうです。加藤修一氏は、この言葉を「忠実に守ってきた」そうです。わき目もふらずに全力疾走するのではなく、周囲の景色がしっかり見える速さで走るからこそ、長く走り続けるためのペース配分や体調管理をしながら、不測の事態に備えることができ、コストや利益に対しても俯瞰的な見方ができたのでしょう。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「がんばらない」という言葉は誰でも知っている言葉です。しかし、「利益を分け合う」「自社の最適な水準を把握する」といった、背景にある考えかたを理解しなければ、「がんばらない経営」は実現することができないのです。</p><p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/1879">数値改善に潜む罠</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>「がんばらない」から余裕が生まれる</title>
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		<dc:creator><![CDATA[研究所長　川添 聡志]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 04 Feb 2021 07:06:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[経営戦略]]></category>
		<category><![CDATA[がんばらない経営]]></category>
		<category><![CDATA[経営交代]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>※本記事は「株式会社加藤馨経営研究所」サイトにて執筆・公開した記事です。 「顧客満足を高めるのは“人の力”」でも書きましたが、社員が余裕をもって働けなければ、お客様に「親切」を徹底できません。結果は、その場その場の売上金 &#8230;<br /><a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/274" class="more-link pen_button pen_element_default pen_icon_arrow_double">続きを読む <span class="screen-reader-text">「がんばらない」から余裕が生まれる</span></a></p>
<p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/274">「がんばらない」から余裕が生まれる</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="wp-block-paragraph"><strong>※本記事は「株式会社加藤馨経営研究所」サイトにて執筆・公開した記事です。</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph">「<a rel="noreferrer noopener" href="https://ryutsu-biz.com/kato-keiei/archives/241" target="_blank">顧客満足を高めるのは“人の力”</a>」でも書きましたが、社員が余裕をもって働けなければ、お客様に「親切」を徹底できません。結果は、その場その場の売上金額ではなく、将来に向けてどれだけお客様の購入につなげられるか、つまり「種まき」ができるかが大切と説明しました。将来の売上をしっかり種まきすることで、無理せず自然と熟した収穫物を集めるだけで売上金額を確保できるようになります。そのためにも、「やるべきこと」に集中し、「やらなくていいこと」を見つけることが大切なのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">このような「がんばらない」良いサイクルは、途切れることなく回していくことが必須です。一度回転が途切れてしまうと、再度回すにはとても大きな力が必要になります。会社が大きくなればなるほど、回す車輪も大きくなるものです。創業時の規模なら、それこそ三輪車のタイヤを回すくらいに簡単でしょう。しかし、大型トラックやジャンボジェット機などの大きなタイヤを回そうとなると、とても一人の力では回せません。会社の成長とともにタイヤは大きくなりますが、回転が途切れさえしなければ、少ない力で回し続けることができるのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">つまり、「がんばらない」良いサイクルは意識して回していかなければならないのです。加藤修一氏の著書「<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.amazon.co.jp/%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%81%AF%E7%A4%BE%E5%93%A1%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-%E3%80%8C%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E7%B5%8C%E5%96%B6%E3%80%8D-%E5%8A%A0%E8%97%A4%E4%BF%AE%E4%B8%80/dp/476126795X" target="_blank">すべては社員のために『がんばらない経営』</a>」（かんき出版　2011年11月発行）に「『がんばらない』から余裕が生まれる」という項目があります。今回はこの文章を紹介しましょう。</p>



<blockquote class="wp-block-quote is-layout-flow wp-block-quote-is-layout-flow"><p>　リーマンショックで日本経済が暗澹とした時期でも、業績が順調に伸びたおかげで、ケーズデンキの「がんばらない経営」が、マスコミの注目を集めていました。<br>　この「がんばらない経営」とは、ゆっくり、着実に成長するために「無駄なことはやらず、やるべきことをハッキリ徹底する」ということです。<br>　急いで売上を上げようとすると、「あれもやろう、これもやろう」とよけいなことにまで手を広げてしまいがちです。<br>　そうなると、やるべきことまでおろそかになり、どれも中途半端な結果しか出てこないものなのです。<br>　「がんばらない」というのは、海外投資家への説明にも、そのまま「Gambaranai」と日本語で話しています。ただ、「がんばる」の意味については、「できもしないことをやる」という言い方に変えています。<br>　スポーツや趣味の世界はともかくとして、仕事なのですから、まず、やるべきことをちゃんとやる。できもしないことはやらなくてもいいけど、できることはきちんとやる。<br>　「がんばる」という姿勢で、できもしない負荷をかけると、整理がつかなくなり、できないと思いながらもやってしまい、やっぱりできなかった、という不毛な結果をもたらすことになりかねません。<br>　しかし、できることが明確に提示されていれば、社員はそれを実行していきます。がんばらせると、やるべきことが拡散し、優先すべきことが明確でなくなってしまいます。<br>　私は、会社は存続することが第一義と考え、経営を「終わりのない駅伝競走」になぞらえています。駅伝大会に出て、後先考えずに全速力で走り出す人はいないでしょう。それでは必ず途中で息切れしたり、棄権したりで、タスキは渡らなくなります。経営というレースでは、それは会社の倒産を意味します。<br>　企業は常に100％以上の力を出し、少しでも業績を伸ばすことを求められているという人もいますが、私は、こう考えています。<br>「<strong>経営とは、どんな状況にあっても、対応できる余力や選択肢を持っていなければならない</strong>」<br>　人は、常に100％以上の力を出し続けることはできないものです。瞬発力があっても、これが持続力につながるかどうかが重要なのです。<br>　大きな負荷をかけないとできない、と考える人もいるようですが、会社経営とは、できることは確実にやり、継続して成長していくことが大事と考えています。<br>　ケーズデンキの社風でもある<strong>「がんばらない」とは、やらないことを明確にし、やるべきことはきちんとやりましょう、できもしないことを望まないということ</strong>です。<br>　64年間（※注 執筆時点の2011年3月期 翌2012年3月期で連続増収は途絶えた）、一度も売り上げを落とさずに来ていることを、「凄いですね」と誉めてくださる人も多いのですが、凄いわけではないのです。やれることを全部やってしまうのではなく、いつでも先のために取っておく。だから余裕が生まれる。その結果なのです。</p><cite>加藤修一著「すべては社員のために『がんばらない経営』」（かんき出版）より</cite></blockquote>



<p class="wp-block-paragraph"></p>



<p class="wp-block-paragraph">経営のプロを自称するコンサルタントなどには、「売り上げを10倍にする」「助言を聞けば飛躍的に利益が伸びる」などと謳っている人もいます。しかし、加藤修一氏が指摘するように、経営は「終わりののない駅伝競走」です。奇手奇策で数字を大きく動かすことは、「興奮剤」「化学肥料」などを使った「インチキ」のようなものでしょう。誰かのアドバイスや助言、あるいは他企業の手法を真似したからといって劇的に業績が改善することはありえません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">加藤修一氏は、経営には奇手奇策はない、だからこそ「やるべきことをきちんとやる」と常々語ってきました。これは小さな企業、あるいは店舗のような小さな組織でも同じです。「興奮剤」「化学肥料」に頼っていると、依存性が強くなったり、土壌が痩せていったりします。急激な成長促進には副作用があるのです。業績が悪いと、どうしても「何かしなくては」「どうにかしないと」と焦るものです。しかし、目先の結果に左右され、中長期的な視点で「やるべきこと」を見失えば、一番大切なタイヤの回転が止まってしまうのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">「がんばらない」から余裕が生まれる、しかし「がんばらない」ことは決して簡単ではないのです。経営交代も、店長職など組織のトップの引き継ぎなども、しっかりタスキを引き継ぎ、「がんばらない」良いサイクルを意識して回し続けることが何より大切なのです。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img data-recalc-dims="1" decoding="async" width="574" height="800" src="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2021/02/DSC_0004-scaled-e1613979250279.jpg?resize=574%2C800&#038;ssl=1" alt="すべては社員のために「がんばらない経営」表紙" class="wp-image-275" srcset="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2021/02/DSC_0004-scaled-e1613979250279.jpg?w=574&amp;ssl=1 574w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2021/02/DSC_0004-scaled-e1613979250279.jpg?resize=215%2C300&amp;ssl=1 215w" sizes="(max-width: 574px) 100vw, 574px" /><figcaption>加藤修一氏がケーズHD社長を退いた2011年に上梓した書籍――すべては社員のために「がんばらない経営」。現在書店では買えないので、古本で手に入れるしかない</figcaption></figure>
</div><p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/274">「がんばらない」から余裕が生まれる</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>事務所の随所に見える合理性</title>
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		<dc:creator><![CDATA[研究所長　川添 聡志]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 19 Nov 2020 14:55:23 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[活動報告]]></category>
		<category><![CDATA[がんばらない経営]]></category>
		<category><![CDATA[事務所の風景]]></category>
		<category><![CDATA[合理性]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>※本記事は「株式会社加藤馨経営研究所」サイトにて執筆・公開した記事です。 「加藤馨経営研究所について」に記したように、加藤馨経営研究所の事務所は、かつてのケーズデンキの柳町本店であり、創業者の加藤馨氏が引退後も事務所とし &#8230;<br /><a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/70" class="more-link pen_button pen_element_default pen_icon_arrow_double">続きを読む <span class="screen-reader-text">事務所の随所に見える合理性</span></a></p>
<p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/70">事務所の随所に見える合理性</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p class="wp-block-paragraph"><strong>※本記事は「株式会社加藤馨経営研究所」サイトにて執筆・公開した記事です。</strong></p>



<p class="wp-block-paragraph">「加藤馨経営研究所について」に記したように、加藤馨経営研究所の事務所は、かつてのケーズデンキの柳町本店であり、創業者の加藤馨氏が引退後も事務所として過ごしていた場所です。３階建て建物の１階には、ケーズホールディングスの監査室が入っていますが、本社の人が訪れることはほとんどありません。</p>



<p class="wp-block-paragraph">加藤馨氏が、カトーデンキ販売株式会社の社長だった時代の社員も年齢的に残っていません。加藤馨会長時代の社員はいますが、それでも社内報や創業祭といったイベントでしか接点がない人がほとんどでしょう。かくいう私も「月刊IT&amp;家電ビジネス」という業界誌に在籍していた時にケーズを何度も取材していますが、加藤馨氏に直接お会いしたことはありません。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-full is-resized"><img data-recalc-dims="1" decoding="async" src="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5031-scaled-e1613979454162.jpg?resize=418%2C557&#038;ssl=1" alt="柳町事務所の書類棚" class="wp-image-73" width="418" height="557" srcset="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5031-scaled-e1613979454162.jpg?w=600&amp;ssl=1 600w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5031-scaled-e1613979454162.jpg?resize=225%2C300&amp;ssl=1 225w" sizes="(max-width: 418px) 100vw, 418px" /><figcaption>新しいものから古いものまで、書類がしっかりファイリングされている</figcaption></figure></div>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、研究所設立のために柳町の事務所に通うようになり、馨氏が残した資料や日記、写真などを整理していると、会ったことがない馨氏の息遣いを随所に感じられます。きれいにファイリングされた資料からは几帳面さが感じられます。単なる几帳面ではなく、徹底的に合理的です。日々のさまざまな取引、水戸市内の高齢者施設などに設備を寄贈する際の見積書や図面、しっかり隅まで目を通し納得いくまで検討しています。また、いつどのようなことをしたのか、後日確認できるようしっかり記録を残しています。いつ、だれがどのような用件で来たか、昔の業界仲間や戦友、親族とのやりとりなど。</p>



<p class="wp-block-paragraph">几帳面だから堅苦しい人かというと決してそうではありません。カトーデンキ販売株式会社設立時のエピソードのように、社員思いで、戦後の残留孤児問題や日々の事件や事故にも心を痛めています。情に厚いが情だけに流さることはなく、しっかり物事の本質を見抜いて現実的な対処を考える――情と合理性が相反することなく、絶妙に相互補完しているという印象です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そんな中でも、設備や機器に関するちょっとした加藤馨氏の行動を紹介しましょう。事務所にあるファックスや電話には、日々よく連絡する連絡先がシールで張られています。これは珍しくありませんが、ファックスの裏面を見ると、今度は紙詰まりの対処方法が貼ってあります。「1．紙のつまったときは之を明けて　2．ねじを脱して紙を前方下からとり除く」。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-full is-resized"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" src="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5026retouch-1-scaled-e1613979440757.jpg?resize=395%2C526&#038;ssl=1" alt="FAXに貼られたメモ書き" class="wp-image-139" width="395" height="526" srcset="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5026retouch-1-scaled-e1613979440757.jpg?w=600&amp;ssl=1 600w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5026retouch-1-scaled-e1613979440757.jpg?resize=225%2C300&amp;ssl=1 225w" sizes="auto, (max-width: 395px) 100vw, 395px" /><figcaption>事務所で使用されていたファックスにはよく使う連絡先の番号がシールで貼られている</figcaption></figure></div>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-full is-resized"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" src="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5025-scaled-e1613979463354.jpg?resize=428%2C321&#038;ssl=1" alt="ファックス背面のメモ書き" class="wp-image-65" width="428" height="321" srcset="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5025-scaled-e1613979463354.jpg?w=800&amp;ssl=1 800w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5025-scaled-e1613979463354.jpg?resize=300%2C225&amp;ssl=1 300w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5025-scaled-e1613979463354.jpg?resize=768%2C576&amp;ssl=1 768w" sizes="auto, (max-width: 428px) 100vw, 428px" /><figcaption>ファックス背面には、紙づまりへの対処方法のメモが貼られている</figcaption></figure></div>



<p class="wp-block-paragraph">また、事務所の男子トイレを使うと、人感センサーで水を流す自動洗浄機の近くにもシールが貼ってあります。「自動洗浄機取付 14年9月17日　乾電池はアルカリ単３号　５年毎に取替へて下さい」。その下には、電池を交換した日付が連ねられています。この電池交換履歴の更新は今年（令和２年）になってもケーズホールディングス監査室がしっかり引き継いでいます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そのほかにも、ラジオや時計、カメラ、家電、事務用品などいたるところに購入日のシールや油性ペンでのメモ書きがあります。見た目には決して美しくないかもしれません。しかし、必要な情報が一番目につくところに貼ってあれば、古くなった機器の買い替えやメンテナンスもスムーズに行えます。非常に合理的です。逆にいたるところにメモがあるので、むしろ整然さすら感じます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">このような合理性も「がんばらない経営」の土台になっています。たとえば、市場が好調な時は既存店に注力し、売り上げが下がる不況時に出店する「好況充実、不況拡大」。これも“逆張り”経営ではなく“合理的”な経営です。不況時は土地も余り、人も雇いやすくなり、不況であっても業績を底上げできます。合理的に考えれば、逆張りではなく“順張り”です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">このような合理的な考え方は、父親である馨氏の考え方を日々見てきた加藤修一氏にもしっかり引き継がれています。「がんばらない」とは、できもしないこと、無理なことを社員に押し付けることなく、合理的に考えを突き詰めて社員が「がんばらずに済む」方法を編み出す経営といえるでしょう。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter size-full is-resized"><img data-recalc-dims="1" loading="lazy" decoding="async" src="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5024-scaled-e1613979473536.jpg?resize=279%2C372&#038;ssl=1" alt="トイレの自動洗浄機についてのシール" class="wp-image-64" width="279" height="372" srcset="https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5024-scaled-e1613979473536.jpg?w=600&amp;ssl=1 600w, https://i0.wp.com/ryutsu-biz.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/IMG_5024-scaled-e1613979473536.jpg?resize=225%2C300&amp;ssl=1 225w" sizes="auto, (max-width: 279px) 100vw, 279px" /><figcaption>男子用トイレの自動洗浄機にも取付日と電池の種類、電池の交換履歴のメモを貼っている</figcaption></figure></div><p>The post <a href="https://ryutsu-biz.co.jp/archives/70">事務所の随所に見える合理性</a> first appeared on <a href="https://ryutsu-biz.co.jp">（株）流通ビジネス研究所</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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